Oito Playlist vol.7 - 7月

Photo by Autumn Mott Rodeheaver on Unsplash

ご無沙汰しております。OitoのAyaです。7月ももう半ば、みなさんいかがお過ごしですか?

夏も本格化して、暑くて過酷な夏がやってきました。今月はそんな暑い日々を少しでも心地よく過ごしていただけるように、特に耳触りがよく、爽やかな風を感じられるような曲を世界各国から選びました。テーマは「Summer Breeze /サマー・ブリーズ(夏に吹く風)」。

私自身、個人的に夏が大の苦手なのですが、昔から続く涼を感じる日本の夏の工夫の数々は目を見張るものがあります。チリンチリンと聞こえる風鈴の音や、水打ちされた路地を歩くと感じるひやっとした空気、流しそうめんなどの食べ物まで、日本には五感をフル活用し、なるべく自然のものを使って涼やかさを感じるための培ってきた術は素晴らしいと常々感じています。OitoのWashi Flatも自然素材を使い肌に触れて心地よく感じられることと、浴衣のようにあえて包み込むことで汗を吸い取り・揮発することで涼やかに感じられることから着想を経て、夏を心地よく感じられる靴であるように開発しました。

夏が好きな方も、苦手な方も、Washi Flatとこのプレイリストが暑い夏を乗りきっていくための一助になれば嬉しいです。

Oito Playlistとは(再掲)

  • 日常の中の心地よさ、自然を感じ季節と共に生きることを大切にしているOitoらしい、季節を感じるポジティブな曲たち
  • 集中が続くとされる「ポモドーロタイマー」にちなんだ25分のプレイリスト。作業やお仕事のお供にどうぞ
  • 歩くスピードにあわせたテンポ、アンダンテの楽曲を選曲。Oitoを履いて、お散歩に出かけたくなるかも

7月の楽曲紹介

 

Summer Girl (BPM 100) / Haim

三人姉妹からなるポップ・トリオ、Haim。彼女たちの曲はポップが多い中、この曲はJazz色が強く、他とは少し異なります。ミュージックビデオを見ての通り、3姉妹が早朝の暗がりに冬のダウンを着ているシーンからはじまり、歩きながら一枚ずつ服を脱ぎ捨てていき、最後は明るいお日様のもと夏のタンクトップ・キャミソールとショートパンツになって軽やかにLAの街を歩いていく姿は夏の開放感たっぷりです。シンプルなコード進行とノスタルジーを感じさせるサックスの音と、「サングラスの奥に涙が流れる時、暗闇の中一人では怖いと思った時、一緒に寄り添って歩こう。私の後ろじゃなく。どうか、私の無償の愛を感じて。」と、優しく包み込むような歌詞がOitoのコンセプトにピッタリで、初めて聴いた時からこのプレイリストの夏版には絶対いれようと決めていた楽曲です。

作曲を担当したDanielle Haimのパートナーがガンの告知を受けた際に、Danielle自らが「希望が感じられない時の希望になりたい」という気持ちをこめて作られた曲だそう。「私があなたにとっての『光なき時の光=サマー・ガール』でありたい」ということがタイトルSummer Girlの由来。「明るくて可愛らしい夏の曲だな」くらいに思っていたのですが、そんな裏側があった時からより愛おしく感じ、元気がない時についついリピートして聞きたくなる曲です。

Soledad y el Mar (BPM 85) / Natalia Lafourcade

「孤独と海」というタイトルが付けられた、メキシコの歌姫、Natalia Lafourcadeの曲。鳴くようなギターとマラカスの音が静かな夏の夜の海を思わせます。何か悲しいことが起こったのか、海に流して忘れようとする「私」の気持ちをシンプルに歌い上げていて、歌詞からはそれ以上の「私」「場所」「出来事」の情報はありません。情報を削ぎ取っているからこそ、曲が発する感情面、彼女の感傷にすっと入り込めるように思います。

「波の音が孤独のボレロを歌っている」といった寂しげな歌詞が続きますが、暗い海を前に明るい月と星に照らされ、波の音に寄り添われているような情景が思い浮かびます。そうすると、一人でいるけれど孤独じゃないような、海に抱擁されているような優しい気持ちになりませんか?

静かな夏の夜に窓をあけて、キャンドルをともしながら、近くや遠くの海を感じながらぜひ聞いてみてください。

Zoom Zoom (BPM 94) / Polo & Pan

Polo & Panはエスニックな国の昔の楽曲をモダンにリミックスしている、フランス出身のハウス・エレクトロ・デュオ。彼らの手にかかるとネイティブ・アメリカンやラテン・アメリカの60年代・70年代の曲が、ヨーロッパのビーチでお酒を飲みながら聞きたいモダンなラウンジミュージックに一気に様変わりします。

こちらの原曲はEdu LoboのZum Zumという曲のリミックス。70年代のボサノヴァの曲のギターとボーカルはそのままに打楽器・リズム・エフェクトを加え、まるで全く新しい曲に生まれ変わったようです。ミュージックビデオは車で出かけるロードトリップをイメージしたかわいいアニメーション。港町を出発し、メキシコを思わせる砂漠とサボテンが印象的な街を車でぐんぐん(Zoom zoom)と進んでいく様で、疾走感と爽やかさを感じます。颯爽と歩く夏の日のお供にぜひ。

Escargot Blues (BPM 111) / Guantanamo Bay Surf Club

キューバ内に米軍基地とテロリストの収容キャンプがあることで有名なGuantanamo Bay(グアンタナモ湾)。バンドメンバーがキューバに旅行した際、元米国国防長官Donald Rumsfeld氏に同基地にサーフィンをするために招待された時に思いついたバンド名だそう。重々しい由来のバンド名ですが、夏を感じさせるサーフミュージックらしい、楽に聞ける耳心地が良い曲が特徴的。Escargot Blues(エスカルゴのブルース)というタイトルや「サーカスに時短でバイトしにいく」「ライオンや虎が耳元でささやく」といった歌詞は難解ながらもカラフルで、一般的なサーフ・ミュージックと一線を角します。

また、Haim姉妹のLAにはじまり、Nataliaのメキシコ、Polo&Panの原曲はブラジル、Guantanamo Bay Surf Clubのキューバ…と、カリフォルニアやラテン・アメリカの曲たちはいずれも夏に聞くのにピッタリだなと、改めて実感させられます。

Lightning Of July (BPM 78) / Baird

Bairdはバルティモア出身LA在住の若き26歳音楽プロデューサー。DJとライブ・バンドの垣根を取り崩すよう、両方の特色や音を取り入れながら楽曲作りをしています。Lightning of July(7月の雷)は彼の3枚目のアルバムBirdsongs vol.3に収録されています。雨のシーンと彼の気持ちを重ねた、詩的な歌詞がとても特徴的な曲です。「君の言葉が空から降る雨なのであれば、僕の存在は道端に残されたチョークの落書きだろうか。朝になったら消えてしまっているかもしれない・・・。もしくは雷雨の中に残された洗濯物だろうか。もしくは君と共にある7月の雷なのだろうか」

自分の存在がかき消されてしまうかのように感じたり、一方で強く生きる勇気や自身を感じたり、自分という存在の輪郭が歪んだり変わってしまうような強い想いとは対照的に、コーラスも一度しか繰り返されない、さらっとした夏の雨のような短い曲。だからこそその美しさと力強い歌詞に心奪われます。

love in summer (BPM 95) / George, Cosmic Boy

韓国のR&BシンガーGeorgeと、人気音楽プロデューサーCosmic Boyがタッグを組んだ楽曲、love in summer。韓国といえばKPOPの勢いはもちろん、R&Bやクロス・オーバーといったジャンルも素敵な曲が多いですよね。

George、Cosmic Boyの両者のコラボレーションは、このEPが初めてだそうですが、二人とも夏の恋について楽曲を作りたいと思っていたそうで、夏の恋に対してのノスタルジー、出会いや別れの突発さや衝動をテーマにしているそう。また、「とにかく聞きやすい、ケアフリーな音楽」を目指していたそうで、まさに聴いている時に全くストレスを感じさせない、ゆったりとした気持ちにさせる曲です。

Breathe In (BPM 97) / Frou Frou

突然ですが、みなさんはどうやって新しい曲に出会っていますか?音楽番組やブログ、Spotifyのプレイリストなどなど、今の時代は良い曲を探して聞く術に事欠かない現代ですが、この曲はたまたま入ったカフェで流れた時にバリスタの方が口笛をふきながら楽しそうにコーヒーを作っていた時に、Shazam(音楽を聞かせて楽曲を検索するアプリ)をして発見した曲です。

ついついバリスタさんも踊り出したくなる理由は、耳のこりが良いメロディーだけでなく、エレクトロポップのパイオニアと称されるImogen Heap(イモージェン・ヒープ)特有のアクースティック音源とエレクトロニックエフェクトの見事な融合による独特な世界観を作り出しているからで、彼女のボーカルを多重録音しているのも心地よいと感じる理由でしょうか。コーラス部分では一オクターブを軽々と飛び越し、ぴょんぴょんと音が飛び跳ねているかのようで、そんな彼女のボーカルを重ねることで生まれる独特の浮遊感がとっても心地よい。夏場に聞くと、ついついスキップしたくなるようなご機嫌な一曲です。

終わりに。

7月のプレイリスト、いかがでしたでしょうか?このプレイリストが、みなさまが今月もCozyに過ごす一助になれば嬉しいです。夏バテに気をつけて、また来月お会いしましょう!

 

With Love,

Oito 



7月 27, 2022 — Oito Japan
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